墓じまいは、親族が亡くなられたときにその遺骨を納める墓を、別の場所に移したり形態を変える際に行われるものとなっています。
この際気になるのが、墓じまいをした後に残る遺骨をどのように供養するのか、といった点に集約されるでしょう。供養の方法も色々とある中で、どう扱うべきか迷ってしまうところもあるかと思われます。
そこで本記事では、墓じまいの後遺骨をどう供養するのかに関する疑問を解決します。
✅墓じまい後の骨の供養の方法
✅遺骨の処分をしたい場合の方法
✅供養先への遺骨の移動の仕方
✅遺骨の供養も考えた墓選び
こうした点を踏まえまして、墓じまいを検討しているけれど遺骨をどう供養するべきか迷っている、または方法が分からないという方は是非とも本記事を参考にしてみてください。
墓じまい後の骨どうする?墓じまいや供養方法を解説
親族が亡くなった時、既存の墓に納めるのではなくこのタイミングで墓じまいを考えるというケースも一定以上存在しています。
墓じまいをする理由については後述する通り様々あるのですが、そこで問題になってくるのが残った遺骨をどのように扱うのか、といった点です。
まずは墓じまいそのものがどういったものなのかと、具体的な供養の仕方にはどんなものがあるのかについて解説していきます。
墓じまいの後骨どうする?墓じまいについて
墓じまいとは、主に日本で行われる儀式の一種で、墓地や墓所を撤去してその土地を別の利用に転用したり、遺骨を納める墓自体を別の場所に移動させるといった内容になっています。
墓の中には当然ながらそれまでの先祖や親族の遺骨が納められている訳ですが、墓じまいではその遺骨を取り出し、新しい場所へと移したり別の供養の方法を実施するといったことが行われます。
墓じまいは人口減少や都市の再開発などに伴い、墓地の縮小や廃止が必要となった場合に行われることもあり、墓地が占有する土地を有効活用するために墓じまいが検討されるといったケースもあるのです。
その他にも、現代で言えば先祖の墓が田舎にあり、毎度墓参りに行くときに遺族が不便であるという点から、より墓参りがしやすい場所へと遺骨を移すために墓じまいをするといったケースも多くなってきています。
墓じまいの後骨はどうする?墓じまいの手順
墓じまいには、墓石や遺骨の移動、新たなお墓の提供、法事の移転などさまざまな手続きが伴う事となります。以下は大まかな墓じまいの手順になります。
- 親族と話し合い墓じまいの了承を得る
- 墓地のある寺院に墓じまいの意向を伝える
- 必要書類手配と行政手続きを行う
- 閉眼供養をしてもらう
- 遺骨を古い墓から取り出す
- 墓の解体を行う
まずは「親族と話し合い墓じまいの了承を得る」です。
仮に自分が継承し管理を行っている墓地であったとしても、突然一人の意向だけで墓や遺骨が移動されればトラブルになりかねない事から、最初は親族への話し合いや同意を得ることから始まっています。
続いて「墓地のある寺院に墓じまいの意向を伝える」に移ります。
墓じまいを実施するという事は、その寺院の檀家から離れるという意味でもあります。これは寺自体の経営にも影響するので、どんな理由で墓じまいをするにしても迷惑が掛からないようにあらかじめ伝える必要があるわけです。
お寺に墓じまいをする事を伝えたら「必要書類手配と行政手続きを行う」に進みます。埋葬されている遺骨を取り出し新しい場所に移し替えたり、供養をするにしてもその墓地のある市町村から改葬許可を得なければなりません。
よって、改葬許可申請証、埋蔵証明書、受入証明書といった書類の記入と提出手続きが必須です。
「閉眼供養をしてもらう」の閉眼供養とは、既存の墓から遺骨を取り出す際に行われる魂を抜く儀式の一環です。
葉かに宿っている先祖や親族の魂を抜くことが主な目的であり、魂抜き、お精根抜き、抜魂などとも呼ばれます。また浄土真宗においては、遷仏法要とも呼びます。
墓を建立する時にはこの真逆の開眼供養によって、墓自体に魂を込める儀式が行われます。よって、遺骨を移す際には、魂を抜くことによって礼拝対象でなくするといった意味合いがあるのです。
「遺骨を古い墓から取り出す」「墓の解体を行う」でようやく主目的である遺骨の取り出しと古い墓の解体または移動が行われます。
閉眼供養が行われたのち、一般的には墓じまいを依頼した業者に納めていた遺骨を取り出してもらいます。もし把握していない分の遺骨があった場合は、追加で改装許可証を出します。
その後、石材店及び代行業者の手によって古い墓の解体工事を行って敷地を更地の状態にします。霊園や寺院の墓の場合には所有をしている訳ではないので、更地にして新しい墓を建てるための場所となるのです。
墓じまい後の骨どうする?遺骨の供養方法
墓じまいの具体的な流れについて解説しましたが、手順の中で遺骨を取り出すというのが主な目的の1つになっていました。
その取り出した遺骨をどう扱うのか、どう供養するのかというのが今回の本題になっている訳ですが、供養方法としては主に5つほど挙げられます。
- 永代供養墓に移す
- 海や山に散骨
- 手元供養
- 他の墓へ移す
- 分骨
まずは「永代供養墓に移す」です。永代供養とは、様々な理由で参拝に行けない墓の縁者、継承者に代わって霊園などが供養を代行するものです。
「子供や孫など、後継者に負担をかけないようにしたい」「後継者がいない」「お墓に出向くのが困難」などといった理由でこの永代供養が選ばれるケースがあります。
一定の期間が経過すると「合祀墓」という他の遺骨と同じ墓へと移されることになります。
続いては「海や山に散骨」です。
火葬した後の遺骨を粉末状にし、山や海などに撒く供養の方法の一種です。粉末状に砕かれた遺骨は、山や海といった場所に撒かれるケースが多いですが故人とゆかりのある場所に散布する事もあります。
それまでの墓のように一定の場所に遺骨を納めない供養方法になりますので、改葬や埋葬には該当しません。
3つ目の「手元供養」とは、遺骨の全部もしくは一部を自宅などの身近なところに保管して供養する方法です。
「故人を身近に感じていたい」といった感情的な理由もあれば「お墓の継承者がいない」「マンション等に住んでいて仏壇が置けない」といった物理的な理由で選ばれることもあります。
故人を最も身近に感じることができる供養の方式とも言い換えることができますが、家族や親せきの理解はなかなか得にくい供養法にもなっています。
「他の墓へ移す」は、その方法の通り古い墓にあった遺骨を取り出したのち、新しい墓へと移すものです。
「今までのお墓が遠く離れている場所にあり参拝に出向くのが困難」というケースが最も多く、身近な墓に移し替えることで参拝を楽にするために選択されます。
そして最後の1つが「分骨」です。
新しい墓に移したりするような遺骨の移動先を1つにこだわることなく、2か所以上に遺骨を分けて納骨する方法になります。
「家族ごとに遺骨を分けたい」「親戚同士がバラバラに住んでいるので、それぞれが住んでいる場所に近いところにお墓を立てたい」といったような理由から選択されることのある供養方法です。
墓じまいの後の骨どうする?供養方法ごとの費用
それぞれの墓じまい後の供養方法によって、かかってくる費用についても異なっています。以下はご紹介したうち費用がかかる4つの供養方法それぞれの費用目安です。
供養方法 | 費用 |
永代供養 | 10~150万円 |
散骨 | 5~20万円 |
他の墓へ移す | 80~数百万円 |
分骨 | 5,000~3万円 |
まず「永代供養」の費用相場は種類によって大きく異なり、安いと10万円、高いと150万円という形で分かれています。
形式が様々存在している事が大きく関係しており、例えば通常のお墓と同様に個別の墓石を建てて納骨する単独墓だと40万円ほど、遺骨を分けず、他の人のものと混ぜて納骨する合祀だと15万円前後になります。
続いて「散骨」で海や山、ゆかりのある場所に砕いた骨をまく方法についてですが、海に撒く方法を選択さいた場合に複数の家族と一緒に船に乗り合わせて行う「合同散骨」では、10~20万円程度かかります。
他にも、 1家族のみで船を貸切って行う「個人散骨・貸切散骨」の場合は15〜40万円程度程の費用になります。
「他の墓へ移す」を選択した場合が最も金額の幅が大きいといえます。
既に存在している墓へと移すだけであればまだしも、完全に新しい墓を建てる場合にはそれを用意しなければいけない関係上、100万円以上もの費用が発生すると考えられます。
対照的に「分骨」は最も費用がかからない方法であるといえます。
納骨前の火葬場で分骨をする方法があり、この場合には骨壷やペンダントなどの容器代と火葬証明書のみになりますので1万円ほどで済みます。
既に遺骨が墓に納められている状態からの分骨を行う場合には、石材店に墓石の移動を依頼したりする事もあるので2〜3万円程度かかる事があります。
墓じまいの後の骨どうする?移動方法やおすすめの業者を紹介
この様に、墓じまいの後の遺骨の供養の方法は様々なものが存在しており、それぞれが異なる理由や状況であるために選択されることがあります。
供養の方法自体は複数存在している事がお分かりいただけたかと思われますが、それ以外にも遺骨を移動させるための方法についてもそれぞれで違っています。
そこで、墓じまい後の遺骨を別の方法で供養する際の移動方法、そしておすすめの業者についてご紹介していきます。
墓じまいの後の骨どうする?移動方法は3つ
墓じまいでどのような供養をするにしても、墓から取り出した遺骨は別の場所へと移動させる必要があります。大きく分けると、遺骨を移動させる方法は3つあります。
- 個人で移動する
- 郵送する
- 納骨サービスを利用する
まずは「個人で移動する」になります。
自分の手で遺骨を移動させるそのままの方法であり、車もしくは電車などの公共交通機関を利用して個人で遺骨を運ぶのです。
新しい遺骨の移動先から住まいが比較的近い場合に取られることが多い移動方法であり、遺骨を自分で管理するため他人に預ける不安も無く、自分の都合で移動させる事が可能です。
一方で車などの自分で移動手段を用意しなければならず、もし電車などの交通機関を利用する場合にはほかの人に目に直接触れることの無いよう気を配る必要があります。
続いて「郵送する」です。
遺骨は実は郵送出来る対象物となっており、日本郵政のゆうパックを利用することによって指定した送り先に郵送させる事が可能です。
ただし、この日本郵政のゆうパック以外では遺骨を他の場所に郵送させることができず、運送会社などでも対応はしていません。
また、郵送に限らず骨壷の中に水が溜まっている可能性がある為に注意する必要があります。納骨堂に収めてあると水が溜まってしまいますので、郵送を依頼する前に必ず水を抜いて蓋が取れないようにガムテープなどで固定しておきましょう。
そしてもう1つが「納骨サービスを利用する」です。
遺骨の移動から永代供養墓への納骨までを補助してくれる、NPO法人の納骨サービスに依頼することによって、自分たちで移動させずとも納骨を行ってもらう事も出来ます。
郵送する際に必要となる段ボール・緩衝材・書類などを揃えてくれるサービスをはじめとして、指定の合祀墓に納骨までを支援してくれるケースもあります。
この納骨サービスを利用する場合の費用としては、平均3万円から5万円程度です。
墓じまい後の骨どうする?おすすめの供養業者をご紹介
引用:みんなの海洋散骨
最後に、墓じまい後に利用をお勧めする供養業者をご紹介します。おすすめするのは「皆の海洋散骨」です。
供養費用 | 0円~ |
供養形態 | 墓・永代供養・納骨堂・海洋散骨・手元供養・樹木葬等 |
拠点所在地 | 東京・大阪 |
電話番号 | 0120-037-352 |
海洋散骨の名前の通り、遺骨を粉骨して海へ撒き自然へ還す葬送で供養を行う散骨供養に対応しています。
そしてその他にも様々な供養の方法に対応しており、一般的な墓石供養から永代供養、樹木葬やダイヤモンド葬といったものまで取り揃えています。
供養の方法は費用、後継者、宗教など種類によって異なる中で、何を重視して供養を考えるのかが必要と考えているからこそ多数の供養方式に対応できるわけです。
要望に合わせた「供養のカタチ」を提案してくれますので、供養の仕方に迷っている場合には是非とも「みんなの海洋散骨」に相談をしてみてください。
「墓じまい後の骨どうする?供養方法や注意点を徹底解説」まとめ
✅墓じまいでは遺骨の供養が必要になる
✅実際の墓じまいは様々な手続きが必要
✅遺骨を取り出し移動させるのが墓じまいの主目的
✅永代供養や散骨、手元供養など様々な方法がある
✅各供養法によって費用が異なる
✅個人、郵送、納骨サービスを利用して遺骨を移動させる
✅納骨サービスも様々な補助の形態がある
✅「みんなの海洋散骨」では豊富な供養法を実施
コメント